ottijp blog

builderscon2024

  • 2024-08-13

先週末にbuiderscon2024に参加してきました.

イベント概要

  • 日時: 2024/08/10(Sat) 10:30-18:00
  • 場所: 埼玉会館

所感

誰が作成しても1つの構造になるモデリング作成技術、Theory of Models に夢を見る by mokuo

Theory of Modelsというモデリングプロトコルに従うことで,属人性や熟練度によるブレを排除したモデリングプロセスが実現できるというもの. ちょうどこれを読んだ直後だったこともあり,いきなりデータからモデル化する場合に比べて,リソースとイベントを適切に分けてモデル化できる(nullカラムだらけの巨大テーブルを防げる)のに効果がありそうだった.

書籍タイトルには「事業分析」と入っているが,所謂STP分析やSWOT分析のようなアウトプットとはイメージが違ったので,「業務分析」と捉えたほうがよさそうに感じた.

法律に準拠した本人確認システムを0から作った話 〜家計簿プリカB/43でのeKYC開発実例〜 by 三谷 昌平

本人認証のサードパーティパッケージ(SDKや業務代行)はあるが,ユーザ特性を鑑みたうえで自前で仕組みを作ったとのこと. (サードパーティパッケージは,本人確認のためにアプリからWebサービスに動線が移ったり,ユーザフローのカスタマイズ性が低かったりする.)

本人確認書類の厚みを写させる(真贋をチェックする)のは法律で定義されていることなど,ユーザ側にいるとなかなか知ることのない法律や業務を知れて面白かった. AWS Rekognitionによる人の類似度スコアリングがすごい。

React Server Component の疑問を解き明かす by mizdra

SPA, SSR, SSGは理解していたので,RSCにおけるserver componentとclient componentの違いやSSRとの関係などを知れて,自分によってミッシングピースなトピックだった. RSCはよくわかっていなかったので使うのを躊躇っていたけど,トークを聞く前よりも怖くなくなったので,次からチャレンジしてみようと思う.

すこやかなサービス運営のための PWG (Performance Working Group) by Takafumi ONAKA

作業ログ履歴を確認して非定型作業からヒヤリハットの発生可能性をチェックするとか,アラート対応履歴を確認して対応しなかったアラートは閾値変更やアラート廃止をアクションするなど,自分の組織で今すぐにでも取り入れたいヒントがたくさんあった.

現場主導のITSMSという感じで,効果的だし現場のモチベーションも高まりそうだと感じた.

ホー○ページビルダー 2024 by Masayuki Matsuki (Songmu)

URL(ドメイン)の持続可能性とかIndieWebの話にとても共感した.生songmuさんを初めて拝見した.

スライドがホー○ページビルダー味あるなぁと思って聞いてたけど違ったw(<hr>で改スライドするように,自前でMarkdownから変換してるとのこと.)

CLIジェネレータ「cyamli」によるコンソールアプリのスキーマ駆動開発 by Jumpaku

CLI + YAML = cyamli.YAMLでCLIのオプション仕様を定義して,各言語用のボイラープレートを作ってくれる.型付けされているのでIDEのサポートが受けられる.

昔nodeでCLIアプリケーションを作ったときに適当なライブラリを使ったけど,オプション定義などもプログラムに含めていた記憶がある. その点,オプション定義は独立して宣言的なファイルにまとめておけるのは良さそうに感じた.

goとかpythonでCLIアプリ作る時は利用を検討してみる.

1000 行で実現する Linux on Browser by bokuweb

RISC-Vコードの解釈や,wasm実装したカーネルエミュレータとJSメインスレッドとのIPCなど,知らないことがたくさん知れて楽しかった.

個人開発はアウトプットが早く出ないと心が折れる,にとても共感した. ハードウェアエミュレーションは難解なイメージがあったけど,CPUやメモリやUARTなどの実装がこんなに簡単に!?と思わせてハードルを低く感じさせてくれて感謝だった.


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都内でアプリケーションエンジニアをしています
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