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心の豊かさを保つ,動的予算による支出管理

2022-11-20生活

家計の流動費について,年間の支出予算を設定して支出を管理しています.

静的予算(期中で固定された予算)でも経済的な目標は達成できるのですが,それだけでは心の豊かさを失う問題があるため, 動的予算(余剰金をプールしながら,期中で変動する予算)の仕組みを考えて実践しているので,それを紹介します.

静的予算による支出管理

期中で予算を固定し,それを超えないように支出を管理する方法です.

支出判断の原則

どこで知ったのか忘れましたが,「買う理由が価格なら買うな,買わない理由が価格なら買え」という原則を心に刻んています. つまり,安いからといって買うと後悔する,逆にそれが本当に価値があると確信が持てるものであれば高くても買う,という意味であると理解しています.

ここではこの原則に番号を付けておきます.

  • 原則1: 買う理由が価格なら買うな
  • 原則2: 買わない理由が価格なら買え

静的予算による支出管理の問題

原則1には有効ですが,原則2が実践しづらく,経済性と心の豊かさとのバランスが保てないことが,静的予算による支出管理の問題であると感じています.

予算を理由に原則1を実践し,しばらく経ってからやっぱり買わなくてよかったと思うことが多々ある反面, 本当に価値があることに確信があっても,予算を理由に買わない(または日割り予算に実績が追いつくまで買わない)ことで心の豊かさを失うことが実際にありました.

動的予算による支出管理

この問題を解決するために,動的予算の仕組みを考えて実践しています. 動的予算とは,余剰金をプールしながら,期中において予算の期間と金額を動的に変更していく管理方法です.具体的には以下のとおりです.

  • 静的予算と同様に,期中の支出予算を設定します.
  • 期間終了時または期中に,実績が日割り予算を下回っている場合(余剰金がある場合)に余剰金をプールに預け入れします.その上で,残期間の予算を再設定します.
  • 予算に余裕がない時に原則2を実践する際には,プールから引き出し支出します.その上で,残期間の予算を再設定します.
  • プール金は期間をまたいで使用されます.

支出管理における要件

私は,支出管理について以下の点が実現されることを要件としています.

  • プールへ預け入れしても,予算上の支出ペースは変わらないでほしい.(余剰金をすべてプールに預け入れた際に,残期間における一日あたりの平均予算が,預け入れする前と同額に保たれてほしい.)
  • プールから引き出ししても,予算上の支出ペースは変わらないでほしい.
  • プールから引き出して支出した分は,実績が増えないでほしい.(プールから引き出して支出した分は,特別支出であり,期中の支出管理には影響を与えない.)
  • プールから引き出して支出した分は,家計簿に記録されてほしい.(あくまで期中の支出管理に影響を与えないだけで,支出の記録としては残したい.)

私が考えた動的予算の仕組みは,これらの要件を満たしています.

動的予算における予算の計算方法と具体例

期中でプールへの預け入れやプールからの引き出しを行う場合の,残期間における予算の計算方法です.

新期間 = 預け入れ・引き出しを行った翌日から,期末日まで
新予算 = 新期間の日数 * 旧期間における一日あたりの平均予算 + 旧期間末日における余剰金

これをスプレッドシートで表現したものが以下です.

スプレッドシートへのリンク

スプレッドシートでは,以下の3パターンを表してます.

  1. 2022/01/31に余剰金20,000円をプールへ預け入れた
  2. 2022/02/28に10,000円をプールから引き出した(その上で実績が日割り予算を下回っている)
  3. 2022/03/31に10,000円をプールから引き出した(その上で実績が日割り予算を上回っている)

注意

  • 実績が日割り予算を上回っている時に預け入れはしないので,そのパターンはありません.
  • 再設定される一日あたりの平均予算は,余剰金と預け入れ金・引き出し金を加味して残期間に均等割され,実績が0にリセットされます.見かけ上は余剰金(or不足金)がなくなったような数字になるので,その性質は理解しておく必要があります.

副次的な効果

予算は,余った場合にもったいなさを感じます. また,期末に予算が余っているときや実績が日割り予算を下回ったときに,無用な支出をしてしまうのが人間の心理です.

動的予算による支出管理では,余剰金をプールに預け入れ予算を再設定することで,見かけ上の実績を日割り予算に近づけるように調整できるので,副次的にそういった問題の発生を防ぐ効果もあります.

想定質問に対する回答

プール金があるからといって,原則2に背くような支出をしてしまう(買うべきでないものを買ってしまう)恐れはないか

あります.ただし,プールからの引き出しと新予算の設定は幾分面倒があるので,衝動的な支出を予防する効果が動的予算にはあります. また,プール金は期をまたいで利用するので,例えば冠婚葬祭などの不測の支出にも備えられる利点があり,これは見出しのリスクを大きく上回ると考えています.

プール金がない状態で前借りのような方法は許容するか

しません. 仕組みが複雑になってしまうことと,前借りの総額を制限する方法が難しいので,許容してしまうと際限なく前借りしてしまう危険性があることが理由です.

期初の予算はシビアにすべきか,余裕のある額にすべきか

この記事の範囲を外れますが,少し余裕のある額がよいと思います. なぜならば,余裕が出てプールに預け入れる行為によって,支出管理のモチベーションが維持できるからです. 常に実績が日割り予算を下回っている状態は辛いですからね.

支出管理のためのツールはあるか

私はActive Moneyというアプリを使って管理しています,現時点における日割り予算と実績の乖離が可視化できるので重宝しています.(感謝🙏) このアプリケーションは静的予算にも動的予算にも利用可能です.

cf. 「アクティブマネー Pro」をApp Storeで


Satoshi SAKAO (@ottijp)

都内でアプリケーションエンジニアをしています

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