技術士第二次試験を受験してきました
7/15(月)に,国家資格である技術士の第二次試験を受験してきたので,そのメモです. 第一次試験は去年受験し,合格していました.
受験したのは情報工学部門(ソフトウェア工学)です.
試験概要
- 日時: 2019/07/15(月) 10:00-16:30
- 場所: 後藤学園(池袋)
私のレベル感
- 大学では情報システム系の学科を専攻
- ITベンダでシステム開発のお仕事を約15年ほどやっている(主にアプリケーションエンジニア,システムアーキテクト,小規模の開発プロジェクトリーダの役割として)
- IT関係で,以下の資格を持っている
- IPA 基本情報技術者(2002年度)
- IPA テクニカルエンジニア(ネットワーク)(2003年)
- IPA ソフトウェア開発技術者(2004年)
- IPA 情報セキュリティスペシャリスト(2011年)
- MCPC IoTシステム技術者検定中級(2017年)
- IPA システムアーキテクト(2018年)
受験にあたって感じていた不安
今年度は試験制度の変更があり,事前にアナウンスされていました.
選択科目はII-1が択一問題になるだけで,II-2とIIIは去年度までとほぼ同じだろうと予想していましたが,必須科目がどのような形式になるかは試験当日までわかりませんでした.試験時間が30分短くなるので,去年度までのような参考資料の提示は無いだろうと予想していました.
実際は,選択科目はほぼ予想通りでした.必須科目は設問が4つになったのは意外でしたが,そこまで予想とズレはなかったので,試験時に大きな動揺はありませんでした.
試験日までの勉強内容
試験勉強自体は1月から始めましたが,時期によってムラもあり,本格的に生活の大部分の時間を割き始めたのは5月に入ってからでした. 1月からの約24週間の期間で主に以下のような方法で勉強をしました.
- 参考図書を読む・聴く
- 技術ノートの作成
- 過去問からキーワードを抜き出す
- キーワードを体系化する
- 各キーワードや技術トレンドなどについて技術ノートを作成する
- 技術ノートはMarkdownで書き,GitHubのプライベートリポジトリで管理する
- 作成した技術ノートの読み上げを録音して聞いたり,何度も繰り返し読んで刷り込む
- 日経コンピュータの購読と閲覧
- 技術セミナ・コミュニティへの参加(これは試験勉強関係なく,通常の自己研鑽の一環)
- 過去問を解く
- 選択科目II-2(H24)
- 選択科目II,III(H30, H29, H28, H27, H26, H25)
- 必須科目I(H24, H26)
- 試験の前週に,試験会場の近くのレンタルスペースで,試験当日と同様の時間割でシミュレーション模試を実施
一番時間を使ったのは技術ノートの作成とその刷り込みで,基本的には「聴く! 技術士二次試験 一発合格のツボ」で紹介されている方法を参考に行いました.
試験後に振り返って,どのような勉強をしたらより良かったか
- I,II-2,IIIの対策をもっと重点的にすればよかった
- 技術ノートの作成と刷り込みに多くの時間を割いていたが,それが直接的に有効なのはII-1のみで,配点の高いI,II-2,IIIへの対策が疎かだった
- または,I,II-2,IIIを意識した技術ノート作りが十分にできていなかったのかもしれない
- 時事問題や業務課題を例に,どう課題解決・業務遂行を行うかという視点で,もっと知識の体系化を図れるとよかった
- 参考図書の数
- 「聴く! 技術士二次試験 一発合格のツボ」の1冊でも十分だった
- 論文の書き方を紹介する本を何冊も読んでも,それほど効果はない
- 技術士に求められるコンピテンシの体現に大切なことを説いている本が1冊あれば,それで十分であった
- 同僚や同業者と,特定の課題や技術についてディベートするような機会を設けられると良かった
当日の会場と受験者の印象
年度や会場によって条件が異なると思うので,参考程度に.
- 30代以上の年代が多いように感じた
- 女性比率は1割未満
- 机が狭く,あまり多く物を置けない(個人ごとの学校机のような机だった)
- 受験番号票(≠受験票)は机に貼り付けてあったため,机から落ちてしまう心配はなかった
- 教室の時計が試験官の時計より5分遅れていたため,紛らわしかった
- 会場のビルが古く,トイレにウォッシュレットがなかった
- 試験中にトイレ行く人が結構いた(5人以上)
その他気づいた点
- お昼休みに必須科目Iの再現論文書いたのが良かった(シミュレーション模試では,すべて終わってから書いたが,必須科目Iの内容を思い出せなかったので,試験当日はご飯を食べながら午前の再現論文を書いた)
- 必須科目Iの選択問題番号を書いてないことに終了15秒前に気づいて慌てて書いた
- たった1文字で全てを棒に振るところだった・・・.
- 試験が終わってから冷や汗が止まらないくらい,本当にゾッとした
- 基本中の基本だが,当日の緊張感や焦りの中,書き忘れは十分起こりうるので,絶対に書き忘れないように工夫が必要
- 第一次試験でもそうだったのでそれほどビックリしなかったが,受験者が自ら解答用紙を回収ボックスに持っていく回収形式だったので,持っていく途中で書き直す人が出たりしないのかと,不正防止の観点で運営に対して要らぬ心配をしてしまった
当日の持ち物
作成していた当日の持ち物リストです.ご参考まで.
- シャーペンx2
- シャー芯
- 消しゴムx2
- 鉛筆
- 鉛筆削り
- 定規
- 受験票(事前に写真撮っておくと便利)
- 時計(試験官の時計に同期させるために,時刻調整の操作に慣れておくこと)
- 水のペットボトル
- ブドウ糖のカケラ(糖分補充用)
- MacBook(再現論文作成用)
- 電卓(机が小さいと邪魔になるし,ほぼ使うこともないので,小さいものが良い)
- 靴下の替え(当日雨だったため)
その他,私は用意しませんでしたが,会場のトイレにウォッシュレットがない場合に困る場合は,携帯ウォッシュレットを用意すると良いでしょう.
試験の手応え
前述の通り,II-2とIIIの対策が不十分だったこともあり,かなり失敗感の強い結果になってしまいました・・・.
科目 | 手応え |
---|---|
必須科目I | ◎ |
選択科目II-1 | ◎ |
選択科目II-2 | × |
選択科目III | △ |
- 選択科目は問題全体をサラッと見た瞬間に,特に無理そうな部分が無かったので「もらった」と油断したのかもしれない
- II-2でかなり苦戦してしまい,論理が破綻し説得力のない解答になってしまった
- そのせいでIIIの時間も短くなってしまい,十分に論理展開ができなかった
- 一応解答用紙はすべての問題で最終行まで埋めはした
結果
10月末に結果が発表予定なので,発表されたら追記します. 自信がなくても,発表前から口頭試験の対策は始めるべきなのが辛いところです・・・.
【2020-10-24 追記】
結果追記するの忘れてました. 残念ながら不合格でした.
科目 | 成績 |
---|---|
必須科目I | B |
選択科目II | B |
選択科目III | B |
採点理由は開示されないので推測ですが, 解答用紙はほぼ全部埋めるように書いたので, 全体的に論理的でなかったり,技術士としての考え方の深さのような点がまだ足りないのかなと考えています. それにしても自信のあった必須科目IすらB判定だったので,根本的な論文対策が必要そうです.